中小企業法律支援センター

ブログに事実無根のことが書かれ、営業に支障が生じています。投稿記事の削除を求める方法はありますか。 投稿者 : 安井 之人(弁護士)

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執筆日:2016/7/19

ブログの投稿記事の削除を求める方法として、①オンラインフォームやメールでの削除依頼、②テレコムサービス協会が策定した書式による削除依頼、③裁判所への仮処分の申立てがあります。それぞれの手続きにメリット・デメリットがあるので、ブログサイトの種類や書かれている内容等に応じて、削除を求める方法を選択する必要があります。

 

①オンラインフォームやメールでの削除依頼

ブログサイトの中に、削除依頼を受け付けるオンラインフォームやメールアドレスが用意されている場合があります。必要事項を記入し、送信するという比較的簡易な方法で削除依頼をすることができます。

 

ブログサイトでは「削除依頼に対する対応方針」等が定められていることがあり、その方針に基づいた対応がなされます。ただし、削除依頼をしたからと言って、必ず削除されるわけではありません。削除を求める理由が不十分であるなどとして削除がなされないこともあります。

また、比較的簡易な方法であるため、ブログサイトによっては、真摯に対応をしてもらえない場合もあります。

 

②テレコムサービス協会が策定した書式による削除依頼

IT関連の企業等の団体である一般社団テレコムサービス協会が、プロバイダ責任制限法の運用におけるガイドラインを策定しています。

 

「プロバイダ責任制限法関連情報Webサイト」にて、削除依頼(送信防止措置依頼)をするための書式が公開されています。書式(侵害情報の通知書兼送信防止措置依頼書)を印刷し、必要事項を記入のうえ、ブログサイトへ郵送することで削除依頼をすることができます。主な記載事項は、ブログの投稿記事のURL、ブログに記載されている内容、侵害されている権利(名誉権など)や権利が侵害されているといえる理由などです。

 

ブログサイトは、削除依頼を受けると、ブログの投稿者に対し、削除に同意するかどうかを照会します。投稿者が同意した場合や投稿者から反論がない場合に削除されるほか、ブログの内容が悪質な場合にはブログサイトが自主的に削除する場合もあります。

 

③裁判所への仮処分の申立て

裁判所へ削除を求める仮処分の申立てをする方法もあります。裁判所に削除を認める仮処分決定を出してもらえれば、多くのブログサイトは削除に応じます。ただ、裁判所の手続きですので、削除を認めるかどうかの判断は厳格になされます。

 

裁判所へ提出する申立書には、削除の要求が法的に正当な理由があるということを記載する必要があります。ブログの記載を特定し、その記載がどのような権利を侵害しているのか、なぜ権利が侵害されていえるのか等を説得的に書かなければなりません。

また、それを裏付ける資料も必要になります。

さらに、仮処分決定をもらうには、担保金を用意する必要があります(なお、通常、この担保金は、のちに返還を受けることができます。)。

 

このように、仮処分の申立ては、手続きは厳格ではありますが、削除を認めるお墨付きを裁判所からもらえるので、高い実効性が期待できます。

 

プロバイダ責任制限法関連情報Webサイト

http://www.isplaw.jp/

 

名誉毀損・プライバシー関係書式(PDF)

http://www.isplaw.jp/p_form.pdf

 

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