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会社(株式会社)を設立して登記をしようとするとき、どのような書類が必要になるのか。 投稿者 : 枝廣 恭子(弁護士)

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執筆日:2016/9/26

会社(株式会社)を設立して〇〇株式会社、あるいは株式会社△△との名で事業を営むには、会社設立登記をする必要があります。
登記された内容は、貴方の会社の公的な記録として誰でも閲覧できるものとなるので、法令に適合し、かつ会社の実態を正確に反映したものでなければなりません。
したがって、会社設立登記の手続きは、会社を設立して事業を始める際の最初の大事なステップといえます。
ここでは、設立登記をするにあたって必要となる書類、その書類の主な記載事項についてご説明します。

定款を作成し、公証役場で認証を受ける。

1 定款の作成
発起人が、会社の事業内容や組織の根本規則を定めた定款を作成します。定款に記載する事項には、記載しなければ定款自体が無効になる絶対的記載事項と、当該記載内容通りの効力が認められるために必要な任意的記載事項とがあります。
(1)絶対的記載事項
①会社の目的(事業内容)、②商号(会社名)、③本店の所在地、④設立に際して出資される財産の価額又はその最低額、⑤発起人の氏名(名称)及び住所、⑥発行可能株式総数
(2)相対的記載事項
①株券を発行するのか、②株式の譲渡につき会社の承認を必要とするのか、③代表取締役、取締役会、監査役、監査役会等を設置するのか等(これらの事項に限りません。)

2 定款の認証
定款を作成し、発起人全員が署名又は記名押印をしたら、公証役場で認証を受けます。事前に公証役場に連絡をし、内容の確認を受けておくとスムーズに進みます。そして、発起人全員で公証役場に行き(行かない発起人からは委任状を預かる。)、公証人による認証を受けます。

資本金の払い込みを行い、払い込みがあったことを証する書面を作成する。

株式会社を設立するには、資本金が必要です。そして、設立登記をする際には、その資本金の払い込みが実際になされたことを証明する書面が必要となります。資本金の払い込み先の口座ですが、会社の設立登記が完了しないと会社名義の口座は作成できませんので、代表取締役に就任予定の個人名義の口座に振り込みます。他の金員と混同せず、資本金であることが明確に分かるよう、新たに口座を開設するか、既に使用している口座を使う場合は残高を0円にしてから払い込みをする方がよいと思います。発起人が払い込みをしたこと、及びその払い込んだ額が通帳の記載から明らかになるよう、各発起人が個人名で振り込みます。
そして、払い込みをした口座の通帳のコピーを添付した払込証明書を作成します。

設立登記申請のためのその他の必要書類

登記の申請は、登記申請書に、上記の定款や払込証明書を添付して、設立予定の会社の本店所在地を管轄する法務局に提出することによって行います。その他に添付する書類として、発起人決議書(又は発起人会議事録)、及び取設役就任承諾書のほか、設立する会社の体制によって、監査役就任承諾書、代表取締役選定書が必要となります。
登記申請書の提出は、直接法務局に出向く方法のほか、郵送する方法でも可能です。法務局で登記の申請をした日が会社の設立日になります(郵送した場合には、受付が行われた日。)。そして、会社の設立日以降でないと、会社名義の口座を開設することができず、会社名を名乗って事業をすることもできないので、取引を開始する日がすでに決まっているなど、所定の日までに設立を完了することが必須の場合には、登記申請書の記載に不備がないか、必要書類に漏れがないか、特に注意して準備する必要があります。
なお、登記申請書を提出する際、会社の実印の届出もしますので、実印の準備が必要です。実際には、払込証明書の作成にも実印が必要となりますので、早い段階で準備しておくとよいです。

商業・法人登記申請(法務省サイト)

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