経営お役立ちコラム
2019.05.23 【その他】
顧問弁護士Q&A
顧問弁護士に関するよくある質問をまとめました。
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Q1.
顧問弁護士というのは、どのようなときに役立つのですか? -
A1.
例えば、ちょっとした疑問があった場合に、自分で調べるとなると時間がかかり、法的に間違いがないか確証がなく不安になるものです。また、その疑問が、はたして弁護士に相談するべき内容なのかどうか迷うこともあるでしょう。
顧問弁護士がいると、そうしたちょっとした疑問について、気軽に弁護士に相談することができます。多くの弁護士が、面談だけでなく、電話や電子メールでの相談にも対応しています。その場合、面談のアポイントが不要な分、より迅速な対応が期待できます。
- →顧問弁護士に依頼できる業務は顧問契約により異なります。詳しくはQ7参照
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Q2.
社内のコンプライアンスの推進や、社内規定の整備を考えているのですが、顧問弁護士がいると、どんなメリットがありますか? -
A2.
中小企業においても、例えば従業員の残業時間や退職金に関し、法令にのっとった対応が求められています。また、パワーハラスメントやセクシャルハラスメントなど、従業員への対応をめぐるトラブルは、決して他人事ではありません。
顧問弁護士には、継続的に会社の運営に関わる中で、その会社の事業形態を踏まえた実情にかなった社内規定の整備を依頼することが期待できます。
また、従業員とのトラブルで、初期の対応の誤りにより問題が拡大・長期化することがあり、早い段階でご相談いただくことで、そうした点を回避することが期待できます。
- →顧問弁護士に依頼できる業務は顧問契約により異なります。詳しくはQ7参照
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Q3.
取引先と契約を結ぶ場合に、顧問弁護士がいると、どのような助けになりますか? -
A3.
契約締結前の段階で、顧問弁護士が、将来、無用な紛争が生じないように、契約書を作成したり、取引先から提示された契約書案の内容をチェックし、修正を行ったりします。 また、契約締結後も、顧問弁護士が、継続的に取引の実情をみていくことにより、契約内容をよりよいものに改善することが期待できます。
- →顧問弁護士に依頼できる業務は顧問契約により異なります。詳しくはQ7参照
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Q4.
売掛金を取引先が支払ってくれない場合に、顧問弁護士がいると、どのような助けになりますか? -
A4.
回収方法や取引先への督促の通知についてのアドバイスを早期に受けることができます。また、顧問料とは別途に費用がかかることが多いですが、代理人としての交渉や、交渉がまとまらなかった場合の裁判等も、顧問弁護士に依頼することができますので、早期解決が期待できます。
- →顧問弁護士に依頼できる業務は顧問契約により異なります。詳しくはQ7参照
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Q5.
顧客からのクレームの連絡を受けた場合に、顧問弁護士がいると、どのような助けになりますか? -
A5.
クレームについて、初期の対応を誤ると、顧客が感情を害するなど、問題が無用に大きくなり、解決が困難となるおそれがあります。また、悪質なクレーマーについて、会社で対応するとなると、そこに人員を割かなければならず、業務に支障が生じることもあります。
初期の段階から顧問弁護士にご相談いただくことで、適切な処理が可能になると共に、クレームについて、時間や場所、対応する人間を変えることで、業務への支障を回避することが期待できます。
- →顧問弁護士に依頼できる業務は顧問契約により異なります。詳しくはQ7参照
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Q6.
顧問弁護士を依頼する場合の費用はどの程度かかりますか? -
A6.
顧問料の月額は、顧問契約に基づき弁護士が対応する業務内容やかかる時間等に基づき、弁護士との協議により決めます。
日本弁護士連合会が2009年に行った弁護士報酬のアンケート調査(第3、1-3)によりますと、「相談方法や調査の要否にかかわらず月3時間程度の相談を月額顧問料の範囲内とすると回答した弁護士」の場合、顧問料の月額は5万円が一番多いようです(Q7参照)。
*「2009年度アンケート結果版 アンケート結果にもとづく中小企業のための弁護士報酬の目安」(日本弁護士連合会)
https://www.nichibenren.or.jp/ja/sme/pdf/smeguide.pdf -
Q7.
弁護士と顧問契約を結ぶことで、どのような対応をしてもらうことができるのですか? -
A7.
顧問弁護士に、顧問料の範囲内で依頼できる業務は、顧問契約の内容を具体的にどのように定めたかにより異なります。
一般的には、顧問契約において、以下の2パターンのように、顧問料により対応する業務内容や時間を予め決めておきます。
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パターン1:顧問料で対応する業務内容を予め決めておくパターン
例)月5万円で、- 法律相談
- 契約書のチェック
- 会社への訪問相談・会議への出席
他方、それ以外の業務については、別途費用を請求。 -
パターン2:顧問料で対応する時間を予め決めておくパターン
例)月5万円で制限時間月3時間まで対応。
その制限時間の範囲内で対応する業務内容の制限を比較的緩く設定。- 法律相談
- 契約書のチェック
- 会社への訪問相談・会議への出席
- 簡単な契約書の作成
- 相手方への簡易な通知書の送付・交渉等
また、このほかに、事業承継など案件の処理に長期間を要すると見込まれる場合に、案件が処理されるまでの間、毎月、顧問料を支払うというように、特定の目的のために顧問契約を結ぶことも考えられます。
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パターン1:顧問料で対応する業務内容を予め決めておくパターン
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Q8.
顧問弁護士がいると色々メリットがあるのが分かりますが、費用を考えるとためらってしまいます。これまで書かれているもの以外にもメリットはありますか? -
A8.
たとえば、顧問料を月5万円(消費税別)とした場合、年額で60万円(消費税別)となりますが、法務担当の従業員を1人増員する場合の給与・効果と比べると、経済面で効率的と考えられます。
また、法務担当の従業員の場合、雇用関係のため、契約関係を終了させるためには労働契約法や労働基準法等の制限があり、退職金等の給付が必要な場合も生じます。これに対し、顧問弁護士の場合はそのようなリスクを避けることができます。 -
Q9.
顧問弁護士の紹介を東京弁護士会に頼みたいと考えますが、手続きはどのような流れになりますか? -
A9.
東京弁護士会中小企業法律支援センターにおいて、顧問弁護士の候補者を紹介しています。
当センターの電話案内(03-3581-8977)まで気軽にお問い合わせください。
もっとも、当センターが紹介した弁護士との間で、自動的に顧問契約関係が生じるわけではありません。まずは、A6、7に記載したように、顧問料の月額とそれに基づく対応等について、紹介した弁護士と協議していただきます。
- →協議がまとまりましたら、その内容に基づき契約書を作成します。
- →その後、契約書の内容が適切であるかどうか、当会の審査を受けます。(通常は書面審査で足りますが、弁護士会館(霞が関)での面談審査が必要となる場合もあります)。
- →審査が通れば、正式に顧問契約の成立となり、顧問弁護士が法律顧問業務を開始します。