経営お役立ちコラム

2019.07.08 【労務】

2015年改正で労働者派遣法はどのように変わったか(その2)

弁護士 尾崎 可奈

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執筆日:2016/07/25

2015年の労働者派遣法改正では、①すべての労働者派遣事業が許可制に一本化され、②労働者派遣の期間制限が変更されました。また、③派遣元事業主と派遣先に対して、派遣労働者の雇用の安定やキャリアアップを図るための措置を講ずる義務や努力義務が設けられ、派遣労働者の待遇改善のための責務などが拡充されました。また、④労働契約申込みみなし制度が施行されました。

雇用安定措置

派遣労働者の雇用安定のための措置として、派遣元事業主は、同一の組織単位の業務に継続して3年間派遣される見込みの派遣労働者について、①派遣先に対して、派遣終了後に当該派遣労働者に対し、直接雇用の申込みをしてもらうよう依頼しなければならないこととされました。①の結果、直接雇用に結びつかなかった場合には、②新たな派遣先の提供や、③派遣元事業主による無期雇用、④その他雇用の安定を図るために必要な措置を取る必要があります。

キャリアアップ措置

また、派遣労働者のキャリアアップのために、派遣元事業主は、①段階的かつ体系的な教育訓練と②派遣元事業主のキャリアコンサルティングを実施し、キャリアアップ支援措置の実施状況を派遣元管理台帳などに記載しなければならないこととされました。

労働契約申込みみなし制度

派遣先は、無許可事業主から労働者派遣を受け入れたり、上記の期間制限に違反した場合や、労働者派遣の禁止業務に従事させた場合、また、いわゆる偽装請負等の場合には、当該派遣労働者に対する直接雇用の労働契約の申込みをしたものとみなされることとされました。